EBSの変遷
EBSを立ち上げたのは1990年。それまでの経験を生かし、当初は欧州進出を目指す日系企業のコンサルティングを主力としていた。98年ごろから調査の仕事を開始し、徐々に事業の軸足が移っていった。現在は政府機関や民間企業からさまざまな調査依頼をいただくようになっている。
自動車リポートの発刊
しかし受託調査は「待ち」のビジネス。より積極的な事業戦略として、2002年に欧州の自動車業界に関する調査リポートを創刊した。その後は毎年こうしたリポートを編さん。2008/09年度は『欧州自動車産業の統計と最新動向』および『在欧州自動車メーカーの戦略』といった2版を提供している。ただ最新版の販売を開始した直後から、金融危機を背景に自動車業界を取り巻く環境が激変してしまった。まだ変化は続くはずだが、一連の動きをまとめた補足的なリポートの刊行を考えている。
需要高まる環境リポート
調査業務では4~5年前あたりから環境関連の依頼が急速に増えていった。こうした需要に応える形で、『これだけは知っておきたいEUの環境規制』と『EUで注目の環境ビジネス』という2つのリポートを発行した。
「環境」に関連した産業のすそ野は驚くほど広い。欧州で市場を攻めたり、技術導入を図る際には、いずれの業種でも必ず絡んでくるテーマといえる。またこうした数多くの関連市場の規模はどんどん膨らんでおり、大きなビジネスチャンスであるのは間違いない。
これまでは環境といったテーマで断片的な情報はあふれていたが、コンパクトにまとまったものは欠けていた。その点、EBSの環境リポートは豊富な情報量を誇りつつ、全体像がよく把握できるように配慮されている。
そうした意味で、EBSの環境リポートは営業など実務の第一線に携わる方々に最適。『環境規制』が頼れる参考書となる一方、『環境ビジネス』は幅広い産業を網羅し、新たな取引先や商品開発に関するアイデアの宝庫となっている。
これまで実際にご購入いただいた方々からも「よくまとまっていて重宝している」との声が寄せられている。「期待以上」との感想も多く、発行者としてはうれしい限りだ。
環境ビジネスの商機
もともと日本が先行している分野には自動車関連の環境技術や電子・電機での省エネ技術、太陽光発電機器などが挙げられる。欧州メーカーが強いとされる風力発電関連でも、独自の技術を持ちニッチな市場で強い日本企業はある。
先にはシャープがイタリアの電力会社と太陽電池で手を組む例が見られたが、地場の市場に精通した現地パートナーと互いを補完し合う提携はこれからもあり得るのではないか。
欧州全体の景気が後退局面に入った今、比較的体力のある日本企業にとっては欧州の企業や設備の「買い時」であり、進出のチャンスといえる。まして環境という今後の成長が確実な分野への投資はなおさらだ。
EBSはこうした世の中の動きを敏感にとらえながら環境リポートを定期刊行していく予定。中長期的にはよりタイムリーな情報を提供できるよう季刊での発行を検討している。
(聞き手: NNA Europe Ltd. )
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